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花粉症

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今年も花粉シーズンが到来。花粉症の人にとって、毎年のことながらくしゃみ、鼻水、眼のかゆみで悩まされるのは辛いものです。鼻アレルギーに関する全国疫学調査によると、日本人の約3人に1人は花粉症で悩んでいるとのこと、今や国民病といっても過言ではありません。1月31日に発表された日本気象協会の2017年春の花粉飛散予測によると昨年に比べ、北海道や東北地方は少ない見込みだが、関東地方はやや少なく、北陸地方はやや多く、東海地方、中国地方は多く、近畿地方、四国地方、九州地方では2倍以上とのことでした。皆さん、準備はできていますか?花粉症対策についてJCHO東京新宿メディカルセンター耳鼻咽喉科 診療部長の石井正則医師にお聞きしました。

―― 花粉症対策の準備はいつ頃からするのがお勧めですか?

花粉症は過去に発症していればあらかじめそれが予想できる病気です。早めの対処がシーズン中の症状軽減につながります。

アレルギー性鼻炎のガイドラインでは標準治療である初期療法として、花粉が飛ぶ2週間前ぐらいから点鼻薬と内服薬または内服薬のみだけでも使い始めるとよいでしょうと記載されています。花粉が増え始めるのはバレンタインデー頃からなので、2月に入ったらすぐ医療機関を訪れ、薬を使い始めればピーク時も比較的楽に過ごすことができます。スギ花粉の人は、桜の花が散る4月頃には終わります。ヒノキ花粉の人は、ゴールデンウイークあけまで症状が続きます。症状がなくても一定期間飲み続けることが大切です。

―― 市販薬と処方薬の違いについて教えて下さい。

一般的に薬局やドラッグストアーなどで販売されている市販薬は、眠くならないと記載されていても個人差はありますが、眠気が出る人も多いのです。仕事で車の運転が必要な人はとても危険です。効力も比較的弱いものが多いので、効きが悪いとされています。処方薬では、2013年2月「ディレグラ配合錠」が承認されました。このディレグラは、眠気が出にくいのが特徴で、市販薬のアレグラより効力があるとされています。食事の前に飲む薬で、朝・夜の2回服用します。また、最近では、2016年11月に新薬「ビラノア」と「デザレックス」が承認されました。ビラノアは空腹時に服用し、デザレックスは服用時間には関係なく、1日1回の服用で24時間効果が持続します。どちらも即効性があり、従来の薬と比べて眠気をあまり催さないのが特徴です。市販薬があまりきかない、車の運転をする人などは、医療機関で、眠気が出にくい効力が高い薬を処方してもらい飲むようにしましょう。

―― 点鼻薬についてはどうですか?

市販の点鼻薬では、血管収縮剤が入っているものがほとんどです。血管収縮剤は鼻づまりに対して即効性が高く素早く、鼻づまりが解消されるのですが、使い方によっては薬剤性鼻炎(薬剤性肥厚性鼻炎、点鼻薬性鼻炎)を引き起こし、かえって鼻づまりを悪化させる原因ともなりかねません。1日に何回も使用しない、長期での使用を避けるなど注意が必要です。

病院で処方されるのはステロイド入りの点鼻薬です。ステロイドと聞くと良いイメージを持たない人もいるのですが、全身への移行が少なく、ステロイドは用法用量を守り正しく使えば安全な薬です。ステロイドは、ヒスタミンによって引き起こされた鼻の粘膜の炎症を鎮め、アレルギー反応を抑える作用があります。

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