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前立腺がん 前立腺がんの標準治療はロボット手術へ

※この記事は2015年10月19日にインタビューし掲載したものです。大堀理医師の最新の情報はこちら⇒(医師情報)

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現在、徐々に増えつつある前立腺がん。現在、前立腺をすべて摘出する手術においては、開腹手術や内視鏡下手術に代わって、手術支援ロボットによる「ロボット手術」が主流になりつつある。日本トップクラスの手術実績を持つ、東京医科大学病院ロボット手術支援センター長・大堀理医師に、ロボット手術の特徴や現状について話を聞いた。

― 近年、前立腺がんが日本人男性のあいだで急増しているとは、ホントですか。

ホントです。前立腺がんは元々欧米に多いがんでしたが、欧米を追いかけるように日本でも増えています。50歳以上の日本人男性は約2,500万人いますが、そのうち少なくとも2割、つまり500万人は前立腺がんを持っているとされています。500万人全員が前立腺がんで闘病しているわけではなく、うち2割の100万人近くが治療を要する状態のがんを持つと言われます。しかし、実際にがんを発見して治療しているのは、そのまた1割以下、10万人程です。それでも最も多いがんと言えます。

― 手術支援ロボットによる「前立腺がん」の手術とは、どのような手術ですか。

ロボット手術で用いるのは、アメリカで開発された「da Vinci(ダヴィンチ)」という手術支援ロボットです。10倍に拡大した手術野を3D画像でみながら、手が入ったかの様に精度の高い動きをする器械を操作します。傷が小さく痛みも軽い、出血が少ない、合併症も少ないなど、非常に患者さんにやさしい手術方法です。

手術自体は3時間以内に終わります。やさしい手術だとはいっても、やはり大手術であることに変わりはありません。手術後に尿道に入れた管を、1週間後に抜いて、排尿の具合や漏れがないかなどを確認します。 入院から2週間ほどで退院が可能です。術後は経過良好で、退院後に問題が起きて救急外来を訪れたりすることはほとんどありません。手術費用は、3割負担で50~60万円ですが、高額医療の手続きをすれば違ってきます。

― 従来の開腹手術と比べると、ロボット手術にはどのようなメリットがあるのでしょうか。

ロボット手術は、開腹手術よりも尿失禁が起こりにくいのが大きなメリットです。前立腺を切除すると、前立腺のすぐ横にあって尿の開け閉めを調節する外括約筋がダメージを受けやすいのですが、ロボット手術では影響が少なくて済みます。また、性機能障害の改善も早い傾向にあります。

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