ドクターズガイド

からだ相談Q&A

Q.

性別:男性、年齢:27歳
いつから頭痛がはじまったか:風邪から頭痛に

先日3日間、熱が下がらず結構重症な風邪を引き1週間も寝込みました。その間は、頭がガンガンしていたのですが、風邪は治り普通に通勤できるようになりましたが、まだ頭痛が残っています。頭の芯が痛いような、たまに強く痛くなる時も、一時的なものではなくこのまま頭痛は続くのでしょうか?

A.

風邪は万病のもととも言われ、ご心配ですね?

様々な何らかの感染症の罹患した場合は、60%以上が頭痛を経験すると報告されています。国際頭痛分類(ICHD3β)の第2部 二次性頭痛(くも膜下出血や髄膜炎など、何らかの岸的疾患の一症状として頭痛が現れるグループ)のなかに「感染症による頭痛」としてまとめられています。1.頭蓋内感染症による頭痛、2.全身性感染症による頭痛、3.ヒト免疫不全ウィルス/後天性免疫不全症候群(HIV/AIDS)による頭痛、4.慢性感染症後の頭痛、その他があります。

二次性頭痛であると診断するには、①頭痛の性状、②感染症が頭痛の原因となることが証明されていること、③感染症と時期的に一致して頭痛を生じていること、④感染症の寛解後3か月以内に頭痛が軽・消失すること、とされています。実際の臨床(外来・病棟)現場では、ただ3か月待って、治った後に診断が分かったというわけにはいきません。したがって、初診時に頭痛の特徴:頭痛の性状、痛みの頻度・持続時間・痛む部位など)、局所神経徴候(髄膜刺激徴候など)や脳症(脳波・脳画像(脳MRI・脳血管MRA)など)および頭蓋内圧亢進(眼底検査)および発熱・呼吸・腹部・皮疹など身体症状に対して(視診・聴診・打診など診察と採血:炎症や貧血・多血・下垂体ホルモン・甲状腺ホルモン・ヘルペス抗体価など採血)や必要に応じて脳脊髄液検査(髄膜脳炎など)を行う場合もあります。

頭痛外来で診療していますと、喫煙歴がある方に多いですが、うつむくと頭重や頭を縦に動かした時に、あなたのように’頭の芯’や’てっぺん’が痛いという場合、副鼻腔の奥の蝶形骨洞に副鼻腔炎があることを散見いたしますが、ご記載いただいた症状だけからでは確定できません。ここは、やはり慎重に考えるべきだと思います。”頭痛”自体はありふれた症状のひとつですが、ときに重篤な後遺症や生命を脅かすもともあり、自覚症状は風邪であっても何らかの’感染症’の先行・初発症状となることがあります。あなたの場合は、神経内科・総合診療科を受診してみてはいかがでしょうか?もし、感染症が改善寛解後も頭痛が治らない場合には、希少な二次性頭痛や潜在的な一次性頭痛に影響を与え、一次性・二次性頭痛が混在している可能性もあり『頭痛外来』にご紹介いただけるのではないかと思います。


(2017.07.03.)

回答:磯部千明医師(医師情報 ⇒)

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