ドクターズガイド

からだ相談Q&A

Q.

性別:女性、年齢:47歳
いつから頭痛がはじまったか:不明

私は若い頃から冷え性で、手足の末端がいつも冷たく、肩も凝っています。使い捨てカイロを体に貼って、ヒートテック(下着)を着てパートにでかけますが、たまに頭痛も起こります。冷えと頭痛は関係あるのでしょうか?別の病気の可能性もありますか?

A.

元々お持ちの片頭痛の増加により痛みの頻度が増え、慢性化してきますと痛みそのものが交感神経(活動する神経:末梢から中枢により多く血液を送り活動する状態にする)機能を亢進させ、手足の末梢動脈を狭小化させ毛細血管の循環が不良になりやすくなります。それにつれて、頚・肩・腕が血行不良になり疲労・痛み物質(乳酸など)が溜まりやすく、頚肩腕症候群(肩や肩甲周囲の筋肉痛)も併発しやすくなります。冷え性になりますと、布団に入っても手足が冷えて眠れない・身体は冷えていないのに、手足や下半身が冷える・寝汗をかく・手足がむくむなどして、朝にすっきり疲れが取れず、脳の”低エネルギー代謝状態”となり、朝の空腹(血糖低下)では、栄養を取り込むため脳の血管が拡張してしまい、ズキンと拍動性頭痛が起きやすくなります。あなたの年齢の女性の場合には、女性ホルモンが減り、月経周期や出血量で不純になるなど更年期症状(手足の冷え・動悸・顔の火照り)も増えることも経験しますが、いかがでしょうか?

だとしますと、血管内皮を守り、血管を弛緩させたりする女性ホルモン(エストロジェン)が低下したことにより、さらに、血管は収縮しやすくなっている可能性もあります。あなたの場合には、片頭痛の代表的漢方である「呉茱萸湯」を基本に置き、冷えがさらに強いのであれば「当帰四逆加呉茱萸生姜湯」にしてみることをお勧めいたします。また、臨時で、朝に上半身に神経痛筋肉痛が強い朝、午後からの肩こりには、うっ血(漢方用語で於血(おけつ))があるようにお見受けいたしますので、起床時に「葛根湯」、午後の食間に「桂枝茯苓丸」をお勧めしたいと思います。しかし、漢方(和漢)診療では、証(陰陽虚実)の元に投薬することが基本ですので、頭痛外来の受診をお勧めいたします。慢性頭痛ガイドライン2013において漢方治療は『グレードB』と有効性が認められています。


(2016.12.06.)

回答:磯部千明医師(医師情報 ⇒)

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